躙口という出入り口が小さいのは、刀を腰につけたままだと入れないようにするためともいわれています。外で手を洗い、口をゆすいで世間の魑魅魍魎を収る。そして刀を外して茶室の小さな空間に入ったときには、人としてみな平等。ここには権力を入れず、同じ空間を共有する人間として身分の上下なしという考え方なのです。訪れる武将たちは利休がっくりあげた美しい光と影の空間に包まれながら、湯の音、茶の味わい、そして静けさを堪能。純粋に自分を見つめ、そこにいる人との信頼関係を確認できたのです。いわば、むかしの茶室は戦国時代の武将にとって、いまでいうリラクゼーションスポットだったのかもしれません。ここで味方を確認して安心感をゲット。そして精神力を養い、脳力をアップしてふたたび戦地へ赴く。茶室は戦場で活躍するための大事な空間だったのです。現代のビジネスマンにも通じるヒントが詰まっているといえそうですね。
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