日常、健康を損なうような住居やまちが地震などで大きな災害にいたるというこのような事例は、ほかにもさまざまのかたちで見られる。たとえば地震による1次犠牲者の88%は家屋の倒壊、10%は焼死だが、残りの2%は室内での落下物による死亡であった。兵庫県尼崎市の合志病院にかつぎこまれた外来患者で負傷原因が記録されている322人について部屋の広さと負傷の関係を見ると、163人は室内のダンスが倒れてきての負傷で、そのほか食器棚が倒れた、2段の和ダンスの上部、本棚、ダンスの上の人形ケース、仏壇、テレビ、ファックス等が飛んできたり落ちてきたというケースが多い。
(参考サイト)
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負傷者の多くは6畳に3人、4畳半に2人、2畳に1人といった超過密就寝であった。寝室が十分にひろければ、あるいはほかにも部屋があって家具・耐久消費財が寝室に置いてなければ、ダンスが倒れても被害を免れる可能性は大きかったであろう。これらの超過密居住ともいうべき住居に住む人たちは、一般にふだんの生活でケガをしたり健康をむしばまれている。死は劣悪な居住条件の延長線上にあった。