家の中にある見る物すべてが目新しく目に入ったきたようだ。それでも、Mの瞼はだんだん重くなり目を開けているのも限界らしい。いくらこのまま起きていようとしても、知らず知らず瞼がふさがってくる。しかしもしこのまま寝てしまうと、またどこか知らないところへ置き去りにされるのではという不安におそわれたのかもしれない。Mはもうどうしていいのかわからないといったようすで、火のついたように激しく泣き出した。ミルクを飲み終えたあともしばらく泣き続けていた。そうしてようやく眠りにおちていった。午前三時、Mは何かいつもとはようすが違うような気配を感じたのか、目を覚ました。自分がどうも見慣れないところにいるように思ったのか、あたりを見まわしている。だが横には自分をかわいがってくれる乳児院の先生かいる。これでいいのだと安心したのか、ふたたび眠り始めた。乳児院の子どもたちにとって、保育士は母親代わりなのである。だから子どもにとっては、本当のママよりもテンテ(先生)のほうが親しみやすく、最初に覚える言葉なのである。
(参考)
保育士の醍醐味
保育士のまとめ
経験者が語る保育士の面白み