短大を卒業して私立の保育園に4年間勤務したというT先生。保育園ではO歳児、1歳児、2歳児、3・4・5歳児とすべての年齢のクラスを受け持った経験を持つという。しかし、保育園で現実に行われていた保育と、自分が考えていた理想の間に埋めきれないギャップを感じて退職を決意した。「子どもが中心というよりも、保育園の都合が第一という感じでした。お遊戯の発表会や運動会などの行事にしても、子どもの意志は二の次で、なかば無理矢理のような……」。自分の中で区切りをつけて保育の現場から退いたが、結婚生活を経て、また保育の仕事がしたいという気持ちが芽生えてきたという。「認可外保育所を選んだのは、乳幼児の保育がしたかったからです。認可外はほとんど2歳以下の子どもが対象になりますので。それに前の職場でできなかったキメの細かい保育は、入所している子どもの数が少なく、保護者との関係が密な認可外保育所ならできるという気持ちもありました」。高見潭先生が選んだ共同保育所「ひよっこ保育室」は、認可外としては大所帯の29人の児童を預かり、東京都と区からの補助金も受けていた。団地の1階部分に構えた保育所には、40畳ほどの大きなスペースがあり、そこでO、1歳児の保育が行われる。設備や施設では、認可保育所に勝る点はないが、保育を行う上でなにより大切な、子どもを中心にすえることのできる環境は整っていたという。「施設・設備が十分整っていない点でのデメリットはありました。やはり子どもにストレスを感じさせないだけの空間があるにこしたことはありません。ただ、その欠点を埋めることができるのは、保育士の役割であり、認可外保育所ならではの子ども一人ひとりに対する細やかなフォローです」。給食ひとつとってみても、成長に合わせて素材を小さくしたり、アレルギーなど個人の健康状況に応じてメニュ−を変えることができるのは、小規模な認可外保育園ならではの特徴。その後「ゆりかご保育室」に移動したT先生はさらに続ける。「今は確かな保育を行っている自信があります。認可外では労働条件面等で不利な点もありますが、それ以上に、納得のいく保育が行えるということが大きいですね」。
[参考サイトのご紹介]
保育士・幼稚園教諭を目指すなら聖徳大学幼児教育専門学校
http://www.seitoku.jp/kttcsu/